ジョン・エリオットの日誌

執事列伝ファイル
当シリーズ作品内には幾人かの執事・従僕たちが登場します。
どんな人物なのか、簡単にメモする頁。登場順。


ジョン・エリオット…主人公である執事(バトラー)。
くすんだ金髪に青灰色の瞳と眼鏡。長身だがマークほどではない。
真面目で素直で優しいものの、その性格が災いして客人や部下たちのやっかいな面倒ごとまで背負うことが多い。あまり社交的でないため、パブや使用人クラブ等に顔を出すこともほとんどない。趣味は読書と時間があれば観劇もしたいと思っている。その希望はいつか叶うのか?

マーク…主人公を補佐する従僕(フットマン)。
黒い髪と黒い瞳。長身に甘いマスク。
要領が良く、口も達者なのを生かし、何度も窮地に陥った後輩上司エリオットを救う。
孤児という出生のためか、人をあまり信用していない。一見社交的だが、秘密主義な面も。その二面性が使用人としての器用さを生かしているといえる。そして異性を遠ざけてもいるという噂もある。

マクニール…ピーターズ氏の執事。
金髪に青い瞳。長身に甘いマスクだった若かりし頃を連想させるお年頃。
かつて某貴族の大邸宅に仕えていたものの、傲慢な主人と大所帯の階下の人間関係に嫌気が差して、ブルジョワであるピーターズ氏に奉公することになった。氏も満足するほどの優秀なベテラン執事だが、主人を思うあまり、客人たちの使用人が犠牲を強いられることもある。エリオットを一方的にライバル視しているという噂もちらほら。
趣味はゴシップがいっぱいの使用人クラブへ遊びに行って、そこの尻の青い従僕連中を指導すること。

ブラウン…元アンダーソン家の執事。
枯葉色の髪に焦げ茶の瞳。背丈のある痩身で、目つきが鋭い。
エリオットとマークたちのかつての上司。主人にはどこまでも忠実で優秀だった半面、金銭にルーズなところがあり、ついに使用人たちの給金を着服して逃亡してしまった。現在は愛する妻とかわいい一人息子とともに、他国へ移住しているらしい。
典型的な堅く厳しい上司のため、使用人連中から嫌われていた。優しい一面はあったものの、気に入った部下にしか見せないことで、不公平だとマークを筆頭に反発も多々あった。

ヘルソン…元ブル家の執事。現在の主人はビアンカ・モーガン。
ブルジョワだったブル家が借金で凋落したため、解雇された元執事。小柄ななりだが、動作は敏捷。その特技を生かし、ビアンカの部下となる。なぜ彼女に忠実なのかは、拙作第3話を参照。

デュパン…ロジェ男爵の執事。両者ともフランス人。
長年男爵に仕えているため、簡単な指示で主人も大満足の仕事をこなせる。誇大妄想癖のある主人に影響されてか、自身も尊大な性格。部下である下男や女中を見下し、鼻で笑うため、当然のように嫌われている。ただ冷静さに欠ける単純さもあるせいか、いざ窮地に陥ると主人より先に逃げ出してしまおうとする面があるとかないとか……。

ロブ…元アンダーソン家の従僕。
次期執事候補としてブラウンに教育されていたが、ある台所女中と好い仲になりすぎてしまい、なかば花嫁側の親族に脅されるかたちで退職した。客人の未亡人たちに言い寄られたほどの元美青年。小銭を貯めるのが生きがい。現在は農家の子どもたちのパパ。

シャノン…子爵令息スコット・アラン・クリフォード爵子の従僕。
翡翠と紫水晶の瞳を持つ長身の金髪美青年。冷たくミステリアスな雰囲気を持つ彼だが、爵子とは微妙な主従関係。長年、スコット爵子に仕えているらしい。身寄りのまったくない元浮浪孤児でもあるという。

バートン…アルフォンス・W・クリフォード子爵家の執事
中年後期真っ盛りだけど、女料理人ニコルズ夫人と恋仲の執事。長年、アルフォンス卿に忠実に仕えるあまり、青春を謳歌できず、今が二度目の春。仕事にうるさい子爵夫人が亡くなったため、自由時間が増えたからだと、階下では囁かれている。シャノンのよき上司でもあり、ある意味父親がわり。


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