クレオパトラは微笑まない:『最近の悩みは、使用人の人手不足とやっかいな客人。』
- ピーターズ氏…ブルジョワ経営者。酒が大好きで、ワイン樽のような腹を持つ。弱点は頭髪。
- キャサリン・ピーターズ…ピータズ氏の美しい愛娘。ジェイムズに恋するも、はかなく破れる。
- マクニール…ピーターズ氏の従者。元美青年。現在やり手執事。
- クレオパトラ(♂)…白いヒマラヤン猫。色気より食い気。暴れん坊。別名モップ豚(命名ハリスン)。
雨の日とビスケットの味は憂鬱:『最近の悩みは、予告なしの来客と過去の苦い思い出。』
- ミス・バンクス…老嬢。故グレゴリー卿(かつてのあるじ)の妹君。
- ジョージ・バンクス…故グレゴリー卿の甥。冴えない事務弁護士。吝嗇家で内弁慶。
- バンクス夫人…口数が少なく、おっとりしていて内向的。ピンク色が好き。
- ドロシー・バンクス…夫妻の娘。口数は少ないが活発な少女。
- ジャック・バンクス…ドロシーの歳の離れた弟。父親ゆずりの性格。
世界の果てと甘い誘惑:『最近の悩みは、眩暈と身に憶えのないロマンス。』
- ブライス氏…村の近くに越してきたばかりの外科開業医。童顔で面食い。
- ビアンカ・モーガン…ブライス氏が雇った元看護婦。美女で気が利くが、正体は?
- ヘルソン…ビアンカの手下。小柄だが動作はすばやい元執事。
- ハンフリー君…尾行が下手な若き私立探偵。
- マクグラン警部…管轄外の事件にも首を出さずにいられない熱血刑事。
未知の来訪者は空から落ちてくる:『最近の悩みは、突然の大雪と姿無き恐怖の闖入者。』
- セルジュ・オドラン…お騒がせフランス人青年。借金取りに悩む陽気な工場労働者。
- ロジェ男爵…名前だけのひ弱なフランス貴族。誇大妄想癖がある。
- デュパン…ロジェ男爵の従者。貧乏人を見下す尊大な執事。
ある晴れた日と小さな恋路:『最近の悩みは、東洋からの哀しき客人と我が職分』
- 菊子(デイジー)…日本で芸者をしていたという女。身分の違いに悩み、みずから恋人を捨て、異国の地で高級娼婦になった。
雪降る森は帽子をさらう:『最近の悩みは、まだ見ぬ夏の日差しと苦手な水泳。』
アールグレイと秘密のプレゼント:『最近の悩みは、わが主人の領分とおのれのゆるぎなき誓い。』
- ファリントン伯爵…サー・リチャードのかつての学友。亡くなった双子の兄がいたようだ。
- アーサー卿…ファリントン伯爵の長男。文武両道の優秀な大学生。弁も立つ。
- マーガレット嬢…社交会デビューしたばかりの伯爵令嬢。
- 伯爵夫人…刺繍が得意なおっとりとした令夫人。階下の人々にも優しい。
- メイ…元気いっぱいの森番の娘。父と祖母とともに暮している。
交霊会の夜は偽りの思い出を語る:『最近の悩みは、あきらめの悪い昔の同僚と、ロンドンから帰ってこない腹立たしい友人。』
- ストーン夫人…アンダーソン家が所有する下宿屋の家政婦。
- メグ…下宿屋の女中。二〇歳ぐらい。
- スコット・アラン・クリフォード…交霊会の主催者である、子爵令息(爵子)。陰気な雰囲気を持つ紳士。
- シャノン…スコット爵子の従僕。翡翠と紫水晶色の瞳をもつ長身金髪美青年。
- ギルバート&エルマ夫妻…花街劇場のボーイと女中。新婚。
- メラニー・スミス…ジプシーの血を引く放浪占い師。