小さな悪魔の大きな贈りもの:『最近の悩みは、予期せぬ遺品とやっかいな生き物ふたたび』
- 故ミス・バンクスと甥一家のバンクス氏。父ジョージ、妻、長女ドロシー、長男ジャック…詳細は『雨の日とビスケットの味は憂鬱』を参照。
- 長男バンクス氏とその妻…ジョージ・バンクス氏の兄。法廷弁護士。次男は夭逝。ジョージは三男。
- ミス・キンバリー…亡きミス・バンクスの超ベテラン侍女。老齢だがしっかり者。
- マロニー氏…サー・リチャードの経営する工場のお得意様。新記録を樹立(屋敷内限定)するほどの痩せの大食い。
- キャサリン・ターナー…故グレゴリー卿の館の近くの館に奉公していた元台所女中。
忘れ去られた姉妹と確執の館:『最近の悩みは、手に負えないほどの生意気な部下と止まないどしゃぶりの雨』
- リズ…小さな古い館に住んでいる。家事をしている美人な妹。
- アンナ・デイビー…同上。館のあるじ。不美人な姉で未亡人。
- ロジャー・デイビー…若くして亡くなったアンナの夫。
オレンジ三つと動かない金メッキの懐中時計:『最近の悩みは、一日しかない休暇と、懐中時計の修理代金。』
- サマンサ…エリオットの母。若い時分はミュージックホールの歌手をしていた。現在はある小さな雑貨屋の店番。
- アルフレッド・ブルック氏…サマンサの愛人で、エリオットをとてもかわいがっていた。自称、裕福な工場経営者の息子。
- ミス・エバンス…ブルック氏が雇った少年エリオットの家庭教師。無器量で大柄な女性だが、とても穏やかで優しい。
特別休暇と緋色の火曜日:『最近の悩みは、シリーズの主人公なのにまったく出番が無いこと。』
- シャノン…スコット爵子に仕える元浮浪孤児の美青年従僕。今作の主人公。
- 故子爵夫人(エイドリアン)…クリフォード子爵の美しき妻。陰でカラスと呼ばれるほどに夫との仲は険悪。
- スコット・A・クリフォード爵子…シャノンの主人。おのれの忌まわしき血に苦しめられている。
- メラニー・スミス…タロット占いを生業にしている、霊感の強い放浪者。
- エマ…幼くして病死した少女。幽霊となってメラニーに話しかける。
- バートン…スティーブンソンの後任の執事。主人である子爵に忠実に仕えている。
- アルフォンス・W・クリフォード子爵…スコット爵子の父親。内向的で息子にも冷たい貴族。
- エド…売れない若き作家であり、子爵夫人の愛人でもある。
- ダグラス…かつて子爵夫人と親しかったらしい紳士。元売れない作家。
- ニコルズ夫人…町屋敷専属の女料理人兼家政婦。バートンと付き合っているらしい。
- モイラ…ニコルズ夫人の部下の家女中。とても痩せている。
隠されたジェイコブ・ブラウンの日誌:『最近の悩みは、かつての上司の秘密と、漠然とした不安。』
- ジェイコブ・ブラウン…オールストン・ハウスの先代執事。借金から逃れるために、一家で夜逃げした。現在は海外のどこかにいるらしい。
- レベッカ・アンダーソン…サー・リチャードの長女。回想では一六歳で来年、社交界デビューする予定。慈善劇の乳母役。
- パーシー夫人…先代家政婦。現在は引退して、妹と姪といっしょに住んでいる。
- ホガース次男…慈善劇のティバルト役。
- 豚紳士…慈善劇のベンヴォーリオ役。名前は忘却……(byエリオット)
- エイミー・アースキン…レベッカの母方の従姉。慈善劇のジュリエット役。
恋の空騒ぎと色あせない約束:『最近の悩みは、陽気なお騒がせ娘と、親友の恋の行方。』
- シモンズ…オールストン邸の新家政婦。温厚な外見にそぐわず、鋭い観察眼の持ち主。
- ジョージィ・ハリスン…ハリスン夫人の娘。料理女中で二〇歳すぎのグラマーな美女。ダンスが得意だが、勝気で饒舌なトラブルメーカー。
きらきら星は不調和な夢を奏でる:『最近の悩みは、悪夢のクリスマスと、予期しない三角関係。』
- ジャネット・デイヴィス…小学校の女教師で、ヴァイオリニスト。村でヴァイオリン教室を開いている独身女性。
- マイケル・ホガース…ピッチャム村の牧師館の長男で、牧師補。生真面目で情熱的な性格。デイヴィス嬢に片想いしている。
燃やされたレベッカ・カーライルの手紙:『最近の悩みは、甘くて苦い思い出を断ち切れない、おのれの存在。』
- レベッカ・カーライル…サー・リチャードの長女で、カーライル家に嫁いだ。舅はカーライル男爵。夫は四人兄弟の次男。
- エイミー・アースキン…レベッカの一つ年上の従姉。社交界で熱心に将来の夫を探している。おしゃれでロマンス小説が大好き。
- サイモン・カーライル…インドに駐留している陸軍大佐でレベッカの夫。美男子で令嬢たちにも人気があった。回想では中佐。
- サマンサ…エリオットの母。回想では、娘のリジーと息子のチャーリーはまだ小学生。
- アーノルド・マクレラン…エミリーの婚約者。みかけはともかく、中味はとても紳士な弁護士。
- アリス…レベッカの侍女で、元エリオットの同僚の家女中。現在は結婚して、侍女を引退した。
ジョン・エリオットと時を失った城館のあるじ:『最後の悩みは、まだ見ぬ新たな人生への期待と不安、そしてあるじへの大いなる裏切り。』
- ケヴィン…マークの後任の第一従僕。真面目で好青年な印象にもかかわらず、アルコールに溺れる一面を持つ。